リシャール・ミルと言えば、トノー型ケースを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、コアなファンの間で根強い人気を誇るのが、ブランド初のスクエアケースを採用した「RM016」です。
これまでレプリカ 時計市場では未開拓だったこのモデルに、突如として「U miスタジオ」という聞き慣れないメーカーが参入しました。今回は、このリシャール・ミル RM016 スーパークローンの実力と、その背後に見え隠れする業界の裏事情に迫ります。
1. 謎のメーカー「U miスタジオ」の正体とは?
「U miスタジオ」――初めて聞く名前かもしれませんが、その実態はレプリカ時計業界の古参、ZF工場による運営であると言われています。
かつてZF工場は、現在トップを走るAPS工場よりも人気・実力ともに上回る存在でした。しかし近年、ZF工場による新作リリースは激減しました。APS工場が新モデルを発表したずっと後に、同じモデルをリリースするという不可解な動きを見せています。
一説には、ZF工場自体はすでに開発能力を失っており、投資家たちが「ZF」というネームバリューを利用して、APSと同じ製造ラインやチームを使って販売しているだけではないか?という噂さえ囁かれています。U miスタジオは、そんな混迷する業界の中で「ハイエンドスタジオ」を自称して現れた、ZFの新たな別働隊なのです。
2. 業界初!RM016 レプリカの完成度を辛口レビュー
さて、肝心の時計そのものを見ていきましょう。他工場が手を出してこなかったRM016 レプリカをリリースした点において、U miの着眼点は評価に値します。
魅力的なポイント
- デザイン: 独特のスクエアケース、スケルトンダイヤル、そしてユニークな形状のローターは、視覚的なインパクトが抜群です。
- 素材: ケースにはチタン素材が使用されており、軽量性を意識した作りになっています。
現時点での懸念点
一部のディーラーは「U miは最高のリシャール・ミル レプリカを作る」と謳っていますが、現段階では過信は禁物です。
- 色味の違い: オリジナルのRM016のチタンケースには特殊な加工が施されていますが、リシャール・ミル スーパークローンではその独特な色合いを完全には再現できておらず、並べて比較すると違いが分かります。
- 厚み: 純正品は「ウルトラフラット」と呼ばれる薄さが売りですが、リシャール・ミル RM016 レプリカの厚みは約9.6mmです。純正に比べるとまだ少し厚みを感じます。
3. 「ハイエンド」の皮を被ったAPSの影?
U miスタジオは、RM016以外にも、RM35-02、RM055、RM67-02といった人気モデルも展開しています。
特にRM35-02とRM055に関しては、APS工場が業界で初めてフリースプラングテンプムーブメントを搭載して成功を収めたモデルです。現在、U miがこれらのモデルを販売している背景には、「APSよりも高級なスタジオである」と錯覚させ、より高値で販売しようという意図が見え隠れします。
実質的なクオリティ、特にムーブメントの性能に関しては、リシャール・ミル RM016 N級品として評価の高いAPS工場製とほぼ同等であると考えたほうが良いでしょう。
まとめ:RM016は「買い」か「待ち」か?
結論として、今回のRM016に関しては「現在は様子見(待ち)」が賢明な判断かもしれません。
スクエア型のリシャール・ミルという希少性には惹かれますが、ケースの加工精度や厚みに関しては、今後のバージョンアップ(V2など)で改善される余地が大いにあります。もしこのモデルが市場で人気となれば、必ず改良版が登場するはずです。
しかし、「どうしても今、スクエアのリシャールが欲しい」「細部の違いよりも雰囲気を楽しみたい」という方にとっては、現状唯一無二の選択肢であることも事実です。
